厚生労働省令和9年度 税制改正要望

厚生労働省の令和9年度税制改正要望 ベビーシッター等の費用、財形・中退共の見直しなど

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厚生労働省
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令和9年度 税制改正要望
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要望

何が出たか

厚生労働省は2026年8月31日(令和8年8月31日)、令和9年度の税制改正要望を報道発表資料として公表しました。

令和9年度厚生労働省税制改正の要望事項について、別添のとおりお知らせいたします。

(出典:厚生労働省 報道発表資料「令和9年度厚生労働省税制改正要望について」)

別添の資料は「主な税制改正要望」「主な税制改正要望の概要」「税制改正要望事項」の3点です。

主な税制改正要望(5項目)

厚生労働省は「主な税制改正要望」(2ページ)で、次の5項目を挙げています。区分は資料の凡例(新規・拡充・延長・存続)によるものです。

分野 項目 区分 税目など
健康・医療 医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度の延長等 拡充・延長 所得税、法人税
雇用 中小企業退職金共済制度及び勤労者財産形成促進制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 新規・拡充 所得税、法人税、相続税、個人住民税、法人住民税、事業税
雇用 家事支援サービスやベビーシッター等の利用に要する費用に係る税制上の所要の措置 新規 所得税、個人住民税(経産省、こ家庁と共同要望)
生活衛生 生活衛生同業組合等が設置する共同利用施設に係る特別償却制度の適用期限の延長等 延長 法人税
生活衛生 交際費課税の特例措置の延長等 拡充・延長 法人税、法人住民税、事業税(特例措置②の適用期限の延長について、中企庁と共同要望)

資料の原文

ベビーシッター・家事支援サービスの利用費用

厚生労働省は、この項目を新規要望として出しています。

子育てや介護等による離職やキャリアへの影響を防止し、多様な人材が能力を発揮できる環境整備を図ることによって仕事と子育て・介護等の両立に資するため、家事支援サービスやベビーシッターを含む認可外保育施設の利用に要する費用について、税制上の所要の措置を講ずる。

(出典:令和9年度 主な税制改正要望の概要 4ページ)

同じページで厚生労働省は、現状として「出産・育児」による離職者が年間約15万人、「介護・看護」による離職者が年間約11万人いることを挙げています。資料には、所得控除や税額控除といった仕組みの種類や金額は書かれていません。なお「税制改正要望事項」(4ページ)では、この項目に、他省庁が主管で要望している項目を示す*印が付いています。

中小企業退職金共済(中退共)と財形

厚生労働省は「主な税制改正要望の概要」3ページで、財形制度の現状を次のように説明しています。

財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄については、両制度合わせて550万円(財形年金貯蓄のみの場合で生命保険の掛金等の場合は385万円)まで利子等が非課税とされている。

同じページでは、労働政策審議会での検討内容が示されています。

労働政策審議会において、財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の加入開始可能年齢(現行は55歳未満)や非課税限度額の引上げを含む財形制度の各種要件・手続き等の見直しについて検討を行っている。

要望の文言は次のとおりです。

中退共制度及び財形制度のあり方に係る労働政策審議会における検討結果を踏まえて税制上の所要の措置を講ずる。

(出典:いずれも令和9年度 主な税制改正要望の概要 3ページ)

中退共制度についても、資料は労働政策審議会で掛金のあり方や制度間移行の拡充などの見直しを検討していると説明しています。非課税限度額をいくらにするかといった数字は、資料には書かれていません。

国民健康保険税、企業年金の手続き、生命保険料控除

「税制改正要望事項」には、家計に関わる次の項目も含まれています。

国民健康保険の被保険者間の保険税負担の公平の確保及び中低所得層の保険税負担の軽減を図るため、基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額、介護納付金課税額及び子ども・子育て支援納付金課税額の限度額の見直しを行う。

(出典:令和9年度 税制改正要望事項 2ページ)

確定給付企業年金等の事業主または支払者が請求者または地方公共団体情報システム機構から取得した個人番号を有する場合、退職所得の受給に関する申告書への個人番号の記入を不要とする

(出典:令和9年度 税制改正要望事項 4ページ)

令和9年分所得税において講じられた、23歳未満の扶養親族を有する場合の一般生命保険料控除枠の所得控除限度額に対する2万円の上乗せ措置を恒久化するなど所要の措置を講ずる。

(出典:令和9年度 税制改正要望事項 6ページ。*印付きの項目)

税制改正要望事項の一覧(27項目)

「税制改正要望事項」に載っている項目は次の27項目です。(*)は、資料で「他省庁が主管で要望をしている項目」とされているものです。

健康・医療

  • 社会保険診療報酬の事業税非課税措置の存続
  • 医療法人の社会保険診療報酬以外部分に係る事業税の軽減措置の存続
  • 医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度の延長等
  • 予防接種法に基づく定期接種の対象疾病の追加等に伴う税制上の所要の措置
  • 感染症危機対応医薬品等(ワクチン、治療薬、診断薬等)開発・生産体制強化に関する戦略等に基づく制度見直しに伴う税制上の所要の措置
  • 技術研究組合の所得の計算の特例の延長(*)
  • 特許権等の譲渡等による所得の課税の特例(イノベーション拠点税制)の所要の見直し(*)

医療保険

  • 健康保険法等の改正に伴う税制上の所要の措置
  • 国民健康保険税の課税限度額の見直し及び低所得者に係る国民健康保険税の軽減判定所得の見直し
  • 次期医療保険制度改革に伴う税制上の所要の措置

介護・社会福祉

  • 社会福祉連携推進法人制度の見直しに伴う税制上の所要の措置
  • 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直しに伴う税制上の所要の措置
  • 障害福祉報酬改定に伴う税制上の所要の措置
  • 介護保険制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置
  • 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給に係る特例措置の創設(*)
  • サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長等(*)

年金

  • 確定給付企業年金等受給時の退職所得の受給に関する申告書への個人番号の記載不要化

雇用

  • 中小企業退職金共済制度及び勤労者財産形成促進制度の見直しに伴う税制上の所要の措置
  • 家事支援サービスやベビーシッター等の利用に要する費用に係る税制上の所要の措置(*)
  • 雇用保険制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置

生活衛生

  • 生活衛生同業組合等が設置する共同利用施設に係る特別償却制度の適用期限の延長等
  • 交際費課税の特例措置の延長等
  • 中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額等の特別控除(中小企業投資促進税制)の延長等(*)
  • 中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額等の特別控除(中小企業経営強化税制)の拡充等(*)
  • 事業承継税制の抜本見直し(*)

その他

  • 第1次国土強靱化実施中期計画等を踏まえた財源確保方策の検討(*)
  • 生命保険料控除制度の拡充の恒久化等(*)

いまどの段階か

厚生労働省が令和9年度の税制改正要望として資料を公表した段階です。中退共・財形、雇用保険制度等、次期医療保険制度改革、障害福祉報酬改定などの項目について、資料は労働政策審議会や社会保障審議会、障害福祉報酬改定検討チームなどでの検討結果を踏まえて税制上の措置を講ずるとしており、措置の具体的な内容は書かれていません。

この先の流れ

税制改正要望の扱いは、例年12月に与党が取りまとめる税制改正大綱で示されます。今回の報道発表ページと3点の資料には、決まる時期の記載はありません。

経過

  1. 厚生労働省が令和9年度税制改正要望を報道発表資料として公表

出典

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