こども家庭庁›令和9年度 税制改正要望
こども家庭庁の令和9年度税制改正要望 ベビーシッター等の利用費、「こどもとともに成長する企業」など6項目
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何が出たか
こども家庭庁は、令和9年度の税制改正要望を出しています。総務省の「令和9年度 税制改正要望(こども家庭庁)」のページには、地方税制改正(税負担軽減措置等)の要望事項として、こども家庭庁の6項目の資料が掲載されています。こども家庭庁も、自庁サイトの「予算・決算・税制・特別会計に関する情報開示」のページに「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」(PDF)を掲載しています。
要望項目の一覧
こども家庭庁の概要の資料では、新規要望事項が2項目、拡充・延長事項等が3項目に分けて示されています。国土強靱化の財源確保方策の検討は、2ページの欄外に共同要望として記載されています。
| 区分(概要の資料) | 要望項目 | 要望省庁(資料の記載) |
|---|---|---|
| 新規 | 家事支援サービスやベビーシッター等の利用に要する費用に係る税制上の所要の措置 | こども家庭庁、経済産業省、厚生労働省 |
| 新規 | 「こどもとともに成長する企業」への税制上の所要の措置 | こども家庭庁 |
| 拡充・延長等 | 令和9年度障害福祉報酬改定に伴う税制上の所要の措置 | こども家庭庁 |
| 拡充・延長等 | ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業の住宅支援資金貸付け等に係る非課税措置の延長等 | こども家庭庁 |
| 拡充・延長等 | 介護保険制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置 | こども家庭庁、農林水産省、厚生労働省 |
| 欄外の注記 | 第1次国土強靱化実施中期計画等を踏まえた財源確保方策の検討 | 内閣官房国土強靱化推進室のほか12府省庁と共同 |
(出典:こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」1〜2ページ)
資料の原文
ベビーシッター・家事支援サービスの利用費
こども家庭庁は、経済産業省、厚生労働省と共同で、次の措置を新規に要望しています。
子育てや介護等による離職やキャリアへの影響を防止し、多様な人材が能力を発揮できる環境整備を図ることによって仕事と子育て・介護等の両立に資するため、ベビーシッターを含む認可外保育施設や家事支援サービスの利用に要する費用について、税制上の所要の措置を講ずる。
(出典:こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」3ページ)
総務省に掲載された要望事項(No.4)では、減収見込額は初年度・平年度とも「精査中」と記載されています。要望理由には、「出産・育児」による離職者が年間約15万人、第一子出産前後の女性の継続就業率が約70%との記載があります。これまでの経緯は、次のように書かれています。
平成 28 年度、29 年度、30 年度、31 年度、令和2年度において、厚生労働省と内閣府の共同要望により「子育て支援に要する費用に係る税制措置の創設」として、ベビーシッター・認可外保育施設の利用料に関する税額控除の創設を要望。
(出典:要望事項 No.4「これまでの要望経緯」4-4ページ)
同じ欄には、令和8年度はこども家庭庁の単独要望として「ベビーシッター等の利用に要する費用に係る税制上の措置」を要望したことも書かれています。
「こどもとともに成長する企業」認定制度に伴う措置
くるみん・えるぼし等の認定制度とは別に、企業による幅広いこどもまんなか施策を多軸的に評価する「こどもとともに成長する企業(仮称)」認定制度を創設し、これに伴う税制上の所要の措置を講ずる。
(出典:こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」4ページ)
総務省に掲載された要望事項(No.1)の「特例措置の内容」の欄は、次の1文です。
上記認定制度の創設に伴う税制上の所要の措置を講ずる。
(出典:要望事項 No.1 1-1ページ)
こども家庭庁は要望理由の中で、常時雇用者数300人以下の企業のくるみん認定・えるぼし認定の取得企業数は3,411社で、同規模企業全体(約366万社)の約0.09%と記載しています。
ひとり親家庭などへの貸付金・給付金の非課税措置
こども家庭庁は、ひとり親家庭の住宅支援資金貸付けと、児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付事業について、次のように要望しています。
当該貸付けに係る債務の免除を受ける場合には、当該免除により受ける経済的な利益の価額については、引き続き所得税等を非課税とする措置を講じる。
給付金については、次のとおりです。
高等職業訓練促進給付金及び高等職業訓練促進継続給付金について、支給額の見直し後も引き続き、非課税措置等を講じる。
(出典:こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」6ページ)
概要の資料では、高等職業訓練促進給付金等について「令和9年度概算要求において支給額の見直しを検討している」と記載されています。総務省に掲載された要望事項(No.3)には、令和6年度の返済免除件数として、住宅支援資金貸付が1,338件、児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付が212件と書かれています。
障害福祉報酬改定・介護保険制度等の見直しに伴う措置
障害福祉報酬については、こども家庭審議会障害児支援部会等において、令和9年度障害福祉報酬改定に向けた検討を行うこととしており、当該検討結果を踏まえて税制上の所要の措置を講ずる。
(出典:要望事項 No.2 2-1ページ)
介護保険制度等の見直しに伴う措置について、概要の資料は、令和8年特別国会で成立した社会福祉法等の一部を改正する法律による介護保険法等の改正を含む見直しに伴い、税制上の所要の措置を講ずるとしています(7ページ)。
概要の資料の注記
概要の資料の1ページ末尾には、次の注記があります。
※直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置については、令和8年度限り。
(出典:こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」1ページ)
この非課税措置について、金融庁が公表した令和9年度税制改正要望の資料には、「その他の要望項目」として次の項目が載っています。
結婚・子育て資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の廃止〔こども家庭庁主担〕
(出典:金融庁「令和9(2027)年度税制改正要望について」7ページ)
いまどの段階か
こども家庭庁が、関係省庁とともに令和9年度の税制改正要望として出した段階です。ベビーシッター等の利用費の項目と「こどもとともに成長する企業」の項目は、どちらも要望内容が「税制上の所要の措置」という書き方で、控除などの具体的な仕組みや金額は資料に示されていません。
ひとり親家庭の住宅支援資金貸付けの免除益の非課税について、こども家庭庁は資料で、令和4年度から令和8年度までの税制改正要望で「令和8年度予算に係る分まで」認められたと記載しています。
この先の流れ
各省庁の税制改正要望は、例年12月に与党が取りまとめる税制改正大綱で扱いが示されます。
障害福祉報酬改定の項目は、資料上、こども家庭審議会障害児支援部会等での令和9年度改定に向けた検討結果を踏まえて措置を講ずるとされています。
出典
- 総務省「令和9年度 税制改正要望(こども家庭庁)」(2026年9月12日取得)
- こども家庭庁「令和9年度こども家庭庁税制改正要望の概要」(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.1「こどもとともに成長する企業」への税制上の所要の措置(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.2 令和9年度障害福祉報酬改定に伴う税制上の所要の措置(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.3 ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業の住宅支援資金貸付け等に係る非課税措置の延長等(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.4 家事支援サービスやベビーシッター等の利用に要する費用に係る税制上の所要の措置(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.5 介護保険制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 令和9年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項 No.6 第1次国土強靱化実施中期計画等を踏まえた財源確保方策の検討(こども家庭庁)(2026年9月12日取得)
- 金融庁「令和9(2027)年度税制改正要望について」(2026年9月12日取得)